掛け算の筆算
ここでは掛け算の筆算について説明します。皆さんは25✕3の筆算を以下のように教わったと思います。
\begin{array}{r}
25 \\
\underline{\times\phantom{0} \scriptsize{1} \normalsize{3}}\\
75
\end{array}
1つずつ説明すると、筆算をする際に数の位を揃えて書きます。(例えば5と3を揃える)
そして一の位から掛け算をしていきます。この際一の位同士の結果が10以上になれば十の位の数字をかける数の左側に小さく書きます(今回は5✕3=15なので1を書く)。これは後で十の位の計算結果に足し算をするためです。
次にかけられる数の十の位の2とかける数の3を掛け算します。今回は2✕3=6なので、この結果に先程書いた1を足して7になります十の位の結果と一の位の結果をつなげると75と答えが出ます。
なぜこの筆算で答えが求まるのか計算式から見ていきます。まず
\begin{align}
25 \times 3 = (20 + 5) \times 3
\end{align}
に変換できます。分配法則を適用して計算すると
\begin{align}
(20 + 5) \times 3 &= 20 \times 3 + 5 \times 3 \\
&= 60 + 15
\end{align}
となります。ここで
\begin{align}
60 + 15 = 60 + 10 + 5 \tag{1}
\end{align}
なので15は十の位が1つと一の位が5つに分解できます。筆算のときに書いた小さい1は十の位が1つある、つまり10が1つあることを書いているのです。
後は(1)の計算を十の位と一の位で行えば
\begin{align}
60 + 10 + 5 = 70 + 5 = 75
\end{align}
となり答えが出ます。この計算式を仕組み化したものが掛け算の筆算になります。